2011年4月10日日曜日

第五章 メシヤ再降臨準備時代 第四節より

第四節 世 界 大 戦

(一)蕩減復帰摂理から見た世界大戦の原因
(二)第一次世界大戦
(三)第二次世界大戦
(四)第三次世界大戦

(一)蕩減復帰摂理から見た世界大戦の原因
戦争は、いつでも政治、経済、思想などが原因となって起こるようになる。しかし、このようなことはあくまでも外的な原因にすぎないのであって、そこには必ず内的な原因があるということを知らなければならない。

蕩減復帰摂理から見た世界大戦の内的な原因は何なのだろうか。第一に、主権を奪われまいとするサタンの最後の発悪によって、世界大戦が起こるようになるのである。

第二に、神の三大祝福を成就した型の世界を、サタンが先に非原理的につくってきたので、これを復帰する世界的な蕩減条件を立てるために世界大戦が起こるのである。

第三に、イエスの三大試練を世界的に越えるために世界大戦が起こるようになる。

第四に、主権復帰のための世界的な蕩減条件を立てるために、世界大戦が起こるようになる。

(二)第一次世界大戦
(1) 第一次世界大戦に対する摂理的概要

第一次世界大戦は、政治的な面から見れば、アベル型の民主主義により復帰摂理の目的を指向する民主主義政体と、カイン型の民主主義により復帰摂理の目的に反する全体主義政体との戦争であった。また、経済的な面から見れば、これは、天の側の帝国主義とサタン側の帝国主義との戦争であった。

第一次世界大戦を思想的な面から見れば、当時のキリスト教を迫害した回教国家であるトルコ、および、これを支持したドイツやオーストリアなどカイン型の国家群と、主にキリスト教を信奉した米、英、仏などアベル型の国家群との間に展開された戦争であったのである。結論的にいうと、第一次大戦は、アベル型の人生観の目的を実現すべき民主主義が、蘇生的な勝利の基盤を造成する戦争であったのである。

(2) 天の側とサタンの側との区別は何によって決定されるか
天(神)の側とサタンの側との区別は神の復帰摂理の方向を基準として決定される。神の復帰摂理の方向と同じ方向を取るか、あるいは間接的でもこの方向に同調する立場をとるときこれを天の側といい、これと反対になる立場をサタンの側という。

第一次世界大戦において、米、英、仏、露など、連合国側の主動国家はキリスト教国家であるばかりでなく、回教国であるトルコ内で迫害を受けていたキリスト教徒を解放させようとした国家であるので、みな天の側になり、ドイツやオーストリアなど同盟国側の主動国家は、キリスト教を迫害する回教国家であったトルコを支持したので、それらの国家はみなトルコと共にサタン側となったのである。

(3) 復帰摂理から見た第一次世界大戦の原因

復帰摂理から見て、第一次世界大戦が起こるようになった内的な原因の第一は、神の三大祝福を復帰する蘇生的な蕩減条件を世界的に立てようとするところにあった。

第二に、イエスに対するサタンの第一次試練を、天の側の地上人をして世界的に越えさせるために、第一次世界大戦がなければならない。ゆえに、イエスが受けた試練を中心として見れば、天の側では第一次大戦に勝利し神の第一祝福を世界的に復帰できる蕩減条件を立てなければならなかった。なぜならば、イエスが荒野で第一次試練に勝利して、石で表示されたイエス自身を取り戻して個性復帰の基台を造成したように、天の側では第一次世界大戦に勝利することによって、サタン側の世界とその中心を滅ぼし、その反面、天の側の世界を立てて、その中心たる再臨主の誕生を迎え、個性復帰のための基台をつくらなければならなかったからである。

第三に、主権復帰の蘇生的な基台を造成するために第一次世界大戦がなければならない

結果として現れた事実が物語っているように、第一次大戦で天の側の国家が勝利し、政治版図を拡大させて、世界をキリスト教化した。また、天の側の、広範囲で確固とした政治および経済の基台を造成して、民主主義の蘇生的な基台を確立すると同時に、天の側の主権復帰の蘇生的な基台をつくらなければならなかったのである。

(4) 復帰摂理から見た第一次大戦の結果

第一次世界大戦で天の側が勝利することにより、神の三大祝福を世界的に復帰するための蘇生的な蕩減条件を立てるようになった。イエスに対するサタンの試練を世界的に越える立場から見れば、神の第一祝福を世界的に復帰できる蕩減条件を立て、ここで民主主義が蘇生的な勝利を得るようになり、天の側の主権復帰の蘇生的な基台を造成したのである。

天の側の世界の王として来られる再臨主の誕生される基台が造成されたのである。

第一次世界大戦においては、天の側の勝利によってメシヤ再降臨の基台が造成され、そのときから再臨摂理の蘇生期が始まったのである。

(三)第二次世界大戦
(1) 第二次世界大戦に対する摂理的概要
第二次世界大戦は、第一次大戦によって得た蘇生的な勝利の基台の上に立つ民主主義が、人間本性の指向する道をふさぐ全体主義と戦って、長成的な勝利の基盤を造成する戦争であったのである。

(2) 全体主義とは何か

(3) 第二次世界大戦における天の側国家とサタン側国家

第二次世界大戦は、民主主義によって結託した米、英、仏の天の側国家と、全体主義によって結託した独、日、伊のサタン側国家との対戦であった。

(4) 天の側とサタン側が各々三大国に対立した理由
元来神の三大祝福が完成されなかったのは、アダム、エバ、天使長の三存在が堕落してしまったからであった。

イエスを中心とする三大祝福を復帰するための、長成的な蕩減条件を、世界的に立てるべき第二次世界大戦も、アダム、エバ、天使を象徴する天の側の国家が中心となり、同一の型を備えたサタン側の国家と戦って勝利し、それを蕩減復帰する条件を立てなければならない。ゆえに、これを知っているサタンは、この摂理に先立って、サタン側のアダム、エバ、天使型の国家を先に団結させ、天の側のそのような型の国々に向かって攻勢をかけさせたのである。
アメリカは男性国家として天の側のアダムを、イギリスは女性国家として天の側のエバを、フランスは中間的な国家として天の側の天使長を各々象徴し、ドイツは男性国家としてサタン側のアダムを、日本は女性国家としてサタン側のエバを、イタリアは中間的な国家としてサタン側の天使長を各々象徴したのである。

(5) 復帰摂理から見た第二次世界大戦の原因
復帰摂理から見て、第二次世界大戦が起こるようになった内的な原因の第一は、神の三大祝福を復帰する長成的な蕩減条件を世界的に立てようとするところにあった。

第二に、イエスに対するサタンの第二の試練を、天の側の地上人をして世界的に越えさせるために第二次世界大戦がくるようになる。ゆえに、イエスが受けた試練を中心として見れば、天の側では第二次大戦で勝利して、神の第二祝福を世界的に復帰できる蕩減条件を立てなければならなかった。なぜならば、イエスが荒野で第二の試練に勝利して子女復帰の基台を造成されたように、天の側の世界が第二次大戦に勝利することによって、民主主義の長成的な基台を造成し、天の側の人間たちが天の世界的な基盤をつくらなければならなかったからである。
第三に、主権復帰の長成的な基台を造成するために第二次世界大戦が起こるようになったのである。

(6) 復帰摂理から見た第二次世界大戦の結果
第二次世界大戦が天の側の勝利に終わったので、神の三大祝福を世界的に復帰するための長成的な蕩減条件を立てることができた。イエスに対するサタンの試練を世界的に越える立場から見れば、神の第二祝福を世界的に復帰できる蕩減条件を立て、また民主主義世界が長成的な基盤をつくって、主権復帰の長成的な基台を造成するようになったのである。

(四)第三次世界大戦
(1) 第三次世界大戦は必然的に起こるのであろうか

人類歴史の終末には、サタン側も天の側もみな世界を主管するところまで行かなければならないので、民主と共産の二つの世界が両立するようになる。そして、この二つの世界の最終的な分立と統合のために世界大戦が起こるようになるのである。このように、第一次、第二次の大戦は、世界を民主と共産の二つの世界に分立するための戦いであり、このつぎには、この分立された二つの世界を統一するための戦いがなければならないが、これがすなわち第三次世界大戦なのである。第三次世界大戦は必ずなければならないが、その戦いには二つの道がある。

(2) 第三次世界大戦に対する摂理的概要
第三次大戦は、復帰摂理が始められてからこのかた最終的に、民主世界によって共産世界を屈伏させ、理想世界を復帰させようとする戦争である。

第三次大戦によっては、新しい真理により完全なアベル型の人生観を立てて民主世界の完成的な基台を造成しなければならず、この基台の上で全人類を一つの世界へと導いていかなければならないのである。

(3) 復帰摂理から見た第三次世界大戦の原因

とにかくどのような道であるにもせよ、世界的な戦いが必ずもう一度なければならないということだけは確かである。

内的な原因は何だろうか。第一に、神の三大祝福を復帰する完成的な蕩減条件を世界的に立てるためである。

第二に、イエスに対するサタンの第三次試練を、天の側の地上人をして世界的に越えさせるために第三次大戦がくるようになる。ゆえに、イエスが受けた試練を中心として見れば、天の側では第三次大戦で勝利することによって、神の第三祝福を世界的に復帰できる蕩減条件を立てなければならない。なぜなら、イエスが荒野で第三次試練に勝利して万物に対する主管性復帰の基台を造成したように、天の側が第三次大戦で勝利することによって、被造世界全体に対する人間の主管性を復帰しなければならないからである。
第三に、主権復帰の完成的な基台を造成するために第三次大戦が起こらなければならない。それは、天の側で第三次大戦に勝利して共産主義世界を壊滅させ、すべての主権を神の前に取り戻して天宙主義の理想世界を実現しなければならないからである。

(4) 復帰摂理から見た第三次世界大戦の結果

神は、復帰摂理の最終的摂理である三次の大戦に勝利することによって、三段階まで延長を繰り返してきた摂理路程の全体を蕩減復帰なさろうとするのである。

復帰摂理は、堕落人間が神の命のみ言により、神に対する心情を復帰して霊肉共に救いを受け、神の血統を再び受け継いで完成されるのである
三次にわたる世界大戦における天の側の勝利は、このような復帰摂理のすべての基台を完全に蕩減復帰して、人間が堕落してからのちの悠久なる歴史の期間を通じて、神が完成させようとされてきた創造本然の理想世界を実現していくようになるのである。

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