2011年2月5日土曜日

第二章 堕 落 論.赤色(核心的内容)第二節 より

原理講論 第二章 堕 落 論.赤色(核心的内容)第二節 より

第二節 堕落の動機と経路
(一)天使の創造とその使命および人間との関係
(二)霊的堕落と肉的堕落

(一)天使の創造とその使命および人間との関係
神は天使世界を他のどの被造物よりも先に創造された。

神は被造世界の創造と、その経綸のために、先に天使を使いとして創造された(ヘブル一・14)。

黙示録二二章9節では、天使が自分自身を「僕」と言い、またヘブル書一章14節においては、天使を「仕える霊」と記録しているのである。そしてまた、天使は神に頌栄をささげる存在として創造されていたという証拠も、聖書の中に数多く見いだすことができる(黙五・11、黙七・11)。
つぎに、我々は天使と人間との創造原理的関係を探ってみることにしよう。神は、人間を子女として創造され、被造世界に対する主管権を賦与された(創一・28)。ゆえに、人間は天使さえも主管するようにつくられているのである。

(二)霊的堕落と肉的堕落

神は霊的部分と肉的部分をもって、人間を創造されたがゆえに、堕落においても霊肉両面の堕落が成立した。天使とエバとの血縁関係による堕落が霊的堕落であり、エバとアダムとの血縁関係による堕落が肉的堕落である。

(1) 霊 的 堕 落
愛の減少感を感ずるようになったルーシェルは、自分が天使世界において占めていた愛の位置と同一の位置を、人間世界に対してもそのまま保ちたいというところから、エバを誘惑するようになったのである。これがすなわち、霊的堕落の動機であった。

愛に対する過分の欲望によって自己の位置を離れたルーシェルと、神のように目が開けることを望み、時ならぬ時に、時のものを願ったエバとが(創三・5、6)、互いに相対基準をつくり、授受作用をするようになったため、それによって非原理的な愛の力は、彼らをして不倫なる霊的性関係を結ぶに至らしめてしまったのである。

(2) 肉 的 堕 落

エバは、今からでも自分の原理的な相対者であるアダムと一体となることにより、再び神の前に立ち、堕落によって生じてきた恐怖心から逃れたいと願うその思いから、アダムを誘惑するようになった。これが、肉的堕落の動機となったのである。

アダムがルーシェルと同じ立場に立っていたエバと相対基準を造成し、授受作用をすることによって生じた非原理的な愛の力は、アダムをして、創造本然の位置より離脱せしめ、ついに彼らは肉的に不倫なる性関係を結ぶに至ったのである。

0 件のコメント:

コメントを投稿